2010年の米証券大手の投資観測を羅列する

まとめ。
為替は、GS・モルスタが円安主張。JPは米ドルの方がむしろ弱含むとの見方だ。
株式・債券について言えば、新興国関連をざっとあさっとけというのが共通意見。モルスタは円安後押しによる日本の輸出業復活を予想している。


http://pragcap.com/goldmans-top-trades-for-2010 GS

Trade #1: Short volatility
Top trade #2: Long Russia
Top trade #3: Short NZD/Long GBP
Top trade #4: Pay 2-yr UK Rates vs. Australia 1-yr Forward at -268.5bp, target -150bp
Top trade #5: CDS convergence between Spain and Ireland -
Top trade #6: buy the currency growth basket
(The FX Growth Current currently contains long positions in INR, IDR, CNY, AUD, PLN, PHP and short positions in MXN, RUB, TRY, TWD, HUF, MYR)
Top trade #7: Long PLN/short JPY The Yen on the other hand is significantly overvalued. Goldman sees the poor fiscal condition in Japan and government intervention capping upside on the Yen.

http://pragcap.com/jp-morgans-top-10-trades-of-2010 JPモルガン
(1) long EM equities;
(2) short USD versus EM FX;
(3) short USD versus EUR and JPY in 1H; 
(4) short US agencies and MBS outright; 
(5) long US HY outright; 
(6) overweight US HG and EM external debt versus USTs;
(7) long EM corporate credit;
(8) overweight cyclicals within equities;
(9) long lower-tier II bank bonds outright and versus government debt;
(10) long AAA CMBS/RMBS and A-rated CLOs.

http://www.businessinsider.com/morgan-stanleys-ten-trades-for-2010-2009-12 モルガンスタンレー
1 Overweight Equities vs. Credit vs. Government Bonds
2 Overweight Large Cap Growth (QARP – Quality at a Reasonable Price)
3 Overweight Non-Ferrous vs. Ferrous Commodity Equities / Overweight Agri Chemicals
4 Overweight Global Tobacco – Japan, US & Europe
(In 2010 global tobacco manufacturers should benefit from the carryover of 2009’s significant price increases)
5 Overweight Japanese Industrials & Exporters
(A weaker yen should translate into a better outlook for Japanese equities)
6 Buy Euro Pharma over US Pharma
7 Overweight Consumer Non- Cyclical vs. Cyclical (Staples over Discretionary)
8 Overweight US Large vs. Small Caps
9 Overweight Global Autos/Auto Components
(We like growth names in the auto space with significant or rising EM exposure )
10 Underweight Financials – (European & UK)


欲を言えば元になるレポートを見てみたい。





 

「ノマド型投資」を情報入手の観点から整理する。

http://blog.livedoor.jp/hiroset/archives/51309584.html

分析方法よりも、こんなマニアックなデータをエクセル加工可能なデータの状態で入手したことの方にすごいと思った。自分なりに情報入手方法を確認しつつ著者の議論を整理してみたい。

1.通貨の健全性をみる上で「出発点は先ず輸出に注目することです。現在の輸出額が直近のピークより5%以上、金額ベースで落ち込んだ時は要注意です」次に経常収支に注目して下さい。経常収支は貿易収支に国際間の資本の移動を加味した数字と理解することが出来ますが、この経常収支が赤字になり、しかも通常の赤字幅よりもだんだん赤字が拡大しているときはとりわけ注意が必要です。


直近のデータ入手にはIMFが手っ取り早い。経常収支だけでなくいろいろなマクロ指標が入手できる
http://financialdatalink.sharepointsite.net/default.aspx
IMFの基本マクロ統計データベース。各国比較を見たければここの「Key Cross-Country Indicators」にあるcurrent account balanceをチェックする。


2.そして通貨不安の出る国は大体、外貨準備が減り始めます。これが出たら赤信号です。なぜなら外貨準備が減っているということはその国の中央銀行が外貨準備を使って自国通貨を買い支えていることに他ならないからです。残念ながら、どんなに経済の基礎要件が健全な国でも通貨の売り崩しのターゲットにされるときがあります。


直近はIMFのここから手に入れる。http://www.imf.org/external/np/sta/ir/8802.pdf


.1990年代前半のNAFTAの事例研究。ラテンアメリカの投資ブームの一服から、中央銀行はペソを支えようとしました。このような場合の常套手段は先ず金利を引き上げることです。それが上のグラフです。


タダで手に入る直近データ。外コムにもこういうのはあるが、同じFXサイトでも英語圏サイトのほうがやはり幅が広い。http://www.fxstreet.com/fundamental/interest-rates-table/
あとはCIAのデータベースにある。古いのが欠点だがhttp://www.fxstreet.com/fundamental/interest-rates-table/


.1994年12月20日にペソを支えきれなくなり、通貨の切り下げを容認します。私は当時のことをよく覚えているのですが、切り下げが発表された直後メキシコの株式市場は急騰(上の日足チャート)しました。


世界の株価指数は時系列の長さ、カバー範囲の広さともにブルームバーグでOK。http://www.bloomberg.co.jp/markets/stocks/wei.html


それでも「1994年〜」といったような長期時系列は、これらでは手に入らないことに注意

為替の規模比較

BISが3年ごとに発表している
「Central Bank Survey of Foreign Exchange and Derivatives Market Activity」
http://www.bis.org/publ/rpfxf07t.htm
最新版は2007年12月に発表されている。



①通貨全体の取引高が急上昇している。
2007年は2004年と比べて、69%上昇の一日平均の取引高合計は3.2兆ドルに達している。

②国別外国市場の一日平均売買高は
1位 英国 34.1%(31%)
2位 アメリカ 16.6%(19.2%)
3位 日本 6%(8.2%)
と、米英が全体の5割をしめダントツだ。日本は3位とは言えど、格差が大きい。

③通貨ペア別のシェアは
ユーロ/ドル 27%
ドル/円 13%
ドル/ポンド 12%
の順番である。

米国の原油在庫統計

http://tonto.eia.doe.gov/oog/info/twip/twip_crude.html
米国エネルギー情報局(EIA)が毎週発表している原油在庫統計。「Crude Oil Stocks」、more dataをクリックすると1982年からの長期データがタダで入手できる。

 北米の石油需要は世界の3割の一方、生産量は減ってきており、現在の米国では消費の半分しか自前でまかなえてない。つまり輸出比率が上がってきているので、ここの在庫動向は非常に注目されている。
 歴史的にみたら、原油在庫は90年の湾岸戦争時をピークに減少傾向。現在の300万バレルは長期スパンでみると平均的な水準、特筆すべきことはない。やはりこの指標は短期指標。アナリスト予想との微妙な乖離が変動をもたらすとみたほうがよさそう。

参照
http://jp.reuters.com/article/wtInvesting/idJPnJS821336220080717
米原油在庫がアナリストの予想外に増加し価格大幅下落、輸入増や燃料需要の低迷で」(ロイター)

09年の商品価格上昇の背景要因

http://www.econbrowser.com/archives/2009/11/commodity_infla.html

「米国の人気ブログeconbrowserより」
09年以降の19の商品価格が大きく上昇している事実を指摘し、その理由を考察している。
1つ目はドルの下落だ。ドルと商品は逆相関の関係にある(経済学的にはPPPが理論的根拠となる)。しかし、今の商品価格はドルの下落よりも遥かに上昇が大きい。
2つ目は、新興国市場の拡大(資金流入)だ。これは需要牽引型で商品価格を押し上げる一方で、ドルを(相対的に)減価させる。
3つは、投資家が分散化として商品に投資している可能性だ。(商品価格が落ちると企業業績のマイナス影響になるため)

研究論文では、3番目の点、商品へのインデックス投資がそうさせているると主張する。実際に、足元のニュースなどをみても、実需の拡大が価格を牽引させているとは言えない状況なのだ。

つまり、実需が伴っていない限り、いずれは下落するかもしれない。筆者は言う。
「inventories of crude oil this year have been substantially above normal, meaning that in the absence of that oil going into storage, we would have expected to see lower oil prices than we currently have」

商品市況下落が、商品通貨に与える一つの経路

シドニー外為・債券市場=豪ドルは1年ぶり安値、債先はしっかり
2008年 09月 2日 16:59 JST 記事を印刷する | ブックマーク[-] 文字サイズ [+]  [シドニー 2日 ロイター] 2日のシドニー外国為替市場の豪ドルの対米ドル相場

は、オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)が約7年ぶりの利下げに踏み切ったこ

とを受け、1年ぶりの安値をつけた。商品相場安も弱材料だった。

 RBAは2日、大方の予想通り政策金利を0.25%引き下げ、7.00%とすると発

表した。

 現地時間午後4時15分(0615GMT)時点で豪ドルは1豪ドル=0.8460/

61米ドルと、1日のシドニー市場終盤の0.8536/41米ドルを下回っている。

一時0.8448米ドルと、1年ぶりの安値をつけた。

 日本人投資家がキャリートレードの巻き戻しを活発化させ、豪ドルは対円で5カ月ぶり

の安値となる1豪ドル=91円18銭をつけた。前日のシドニー市場終盤では92円59

銭だった。

 オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のシニアストラテジスト、トニー・

モリス氏は「対円での豪ドルの軟調、商品相場安の持続、米ドルの上昇力が、豪ドルの対

米ドル相場を圧迫し続けている」と指摘。「RBAの利下げはこうした力学をほとんど変

化させないだろう」と語った。