「ノマド型投資」を情報入手の観点から整理する。

http://blog.livedoor.jp/hiroset/archives/51309584.html

分析方法よりも、こんなマニアックなデータをエクセル加工可能なデータの状態で入手したことの方にすごいと思った。自分なりに情報入手方法を確認しつつ著者の議論を整理してみたい。

1.通貨の健全性をみる上で「出発点は先ず輸出に注目することです。現在の輸出額が直近のピークより5%以上、金額ベースで落ち込んだ時は要注意です」次に経常収支に注目して下さい。経常収支は貿易収支に国際間の資本の移動を加味した数字と理解することが出来ますが、この経常収支が赤字になり、しかも通常の赤字幅よりもだんだん赤字が拡大しているときはとりわけ注意が必要です。


直近のデータ入手にはIMFが手っ取り早い。経常収支だけでなくいろいろなマクロ指標が入手できる
http://financialdatalink.sharepointsite.net/default.aspx
IMFの基本マクロ統計データベース。各国比較を見たければここの「Key Cross-Country Indicators」にあるcurrent account balanceをチェックする。


2.そして通貨不安の出る国は大体、外貨準備が減り始めます。これが出たら赤信号です。なぜなら外貨準備が減っているということはその国の中央銀行が外貨準備を使って自国通貨を買い支えていることに他ならないからです。残念ながら、どんなに経済の基礎要件が健全な国でも通貨の売り崩しのターゲットにされるときがあります。


直近はIMFのここから手に入れる。http://www.imf.org/external/np/sta/ir/8802.pdf


.1990年代前半のNAFTAの事例研究。ラテンアメリカの投資ブームの一服から、中央銀行はペソを支えようとしました。このような場合の常套手段は先ず金利を引き上げることです。それが上のグラフです。


タダで手に入る直近データ。外コムにもこういうのはあるが、同じFXサイトでも英語圏サイトのほうがやはり幅が広い。http://www.fxstreet.com/fundamental/interest-rates-table/
あとはCIAのデータベースにある。古いのが欠点だがhttp://www.fxstreet.com/fundamental/interest-rates-table/


.1994年12月20日にペソを支えきれなくなり、通貨の切り下げを容認します。私は当時のことをよく覚えているのですが、切り下げが発表された直後メキシコの株式市場は急騰(上の日足チャート)しました。


世界の株価指数は時系列の長さ、カバー範囲の広さともにブルームバーグでOK。http://www.bloomberg.co.jp/markets/stocks/wei.html


それでも「1994年〜」といったような長期時系列は、これらでは手に入らないことに注意